手荒れはほとんどの場合、手湿疹が原因です。
しかし中には似て非なる疾患が紛れていることがあります。
教科書的には梅毒やゴットロン徴候など様々な鑑別疾患が書かれていますが、
日常的によく出会うのは白癬と疥癬です。
白癬と疥癬は手湿疹の薬剤、つまりステロイド外用で悪化してしまうため、最初の診察時に除外が必要です。
白癬はKOH直接検鏡で病原体を検出することで診断します。
疥癬はダーモスコープで疥癬トンネルを確認したり、顕微鏡でヒゼンダニを確認したりして診断します。
白癬は一般的な疾患ですが、救急医としてはあまり知らなかったので、分類をまとめておきます。
まず部位別に手白癬、足白癬、爪白癬、体部白癬、股部白癬、頭部白癬があります。
このサイトにまとまっていました。
http://www.hifuka-clinic.net/original11.html
手荒れを見たら、足をみろ
という格言があるのは、足白癬がある場合、足を手で触るので手白癬も合併することがあるからです。手湿疹は水仕事で悪化する疾患であり、足病変は伴いませんので白癬との鑑別点になります。
足白癬は趾間型、小水疱型、角質増殖型に分類されます。
趾間型は『水虫』と聞いてイメージする、あれです。
小水疱型は足底や足縁に水疱ができます。
これらは夏に悪化します。
角質増殖型は足底全体の皮膚が厚くなり、特にかかとがカサカサになり、ひび割れします。
これは冬に乾燥するとひび割れが悪化します。また爪白癬を合併することが多いようです。
基本は抗真菌薬の外用で治癒しますが、
角質増殖型の足白癬、爪白癬、頭部白癬は外用では治療効果が乏しいため、
抗真菌薬の内服をします。
施設入所者は水仕事をしないため、やはり手湿疹にはなりにくいです。
介護職、施設入所者の手湿疹を疑ったら、まずは疥癬を探しましょう。
今回の参考図書
『一般内科医が知っておきたい 皮膚科の話』
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