救急医は知らない ステロイドの使い方③

 今回の記事も『ステロイドの虎』を読んでみて、気になったところをQ and Aで要約します。


Q. 気管支喘息発作、薬疹、蕁麻疹、軽いアナフィラキシーなど、外来でひとまず単回のステロイド点滴をする時はどうしたら良いか。

A. ソル・メドロール40-80mgもしくはデカドロン6.6mgを点滴投与。


Q. 上記点滴後、ステロイド内服はどうしたら良いか。

A. プレドニン40mg分1を帰宅後内服

 →プレドニン30mg分2を2日間

 →プレドニン20mg分2を2日間

 →プレドニン10mg分2を2日間で内服終了。


Q. 腎不全患者の痛風・偽痛風発作はどうしたら良いか。

A. プレドニン10mg 1日2回まで 10回分。


Q. 抜管後喉頭浮腫の予防のステロイドはどうしたら良いか。

A. 抜管8-12時間前からソル・メドロール40mgを4時間おきに30分で点滴投与(計3-4回)。


Q. 化学性肺臓炎のステロイドはどうしたら良いか。

A. ソル・メドロール40mg1日2回2日間

    →ソル・メドロール20mg1日2回2日間

    →ソル・メドロール20mg1日1回2日間


その他、菊池病、家族性地中海熱、リウマチ性多発筋痛症、腫瘍による脳浮腫、顔面神経麻痺、突発性難聴、IgA血管炎、結節性紅斑、重症筋無力症、ギランバレー症候群などの様々な疾患に対するステロイドレシピが載っていました。

また気管支喘息発作、薬疹、化学性肺臓炎、アナフィラキシーなどについては重症度によって、ステロイドの量をアレンジしたレシピも載っていました。


エビデンスに基づきつつも、『臨床医の経験によるステロイド量の調整』が記載されている稀な本でした。


今回の記事も『ステロイドの虎』を参考に作成しました。


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