小児科の患者さんが来院して点滴が必要なときに、
輸液製剤は何を選択しますか?
以前から、
『小児は1号液』と言われていますが、
これは60年以上前の論文をもとにした、いわば昔話であり、
1号液が小児の点滴として有益であるというエビデンスはないと言われています。
現在では
小児に1号液を含む低張液をすることは低Na血症を招く恐れがあるとの論文が数多く発表され、カナダでは小児科を扱う部門から低張液を撤去すべきとの推奨もあるそうです。
つまり、むしろ1号液が小児には害であるエビデンスが集積しているということです。
救急外来に来て、点滴が必要な小児は、様々なストレス因子によりADHの分泌が亢進していて、すでに低Na血症があることが多いとされます。
またその中でもショック患者は細胞外液が不足していることが予想され、
低張液を投与する理由がありません。
救急外来やICUに入るような患者は年齢に関わらず、等張液(生理食塩水かリンゲル液)を投与すべきとされています。
今回の記事は
『ER・ICU 100のdon'ts』を参考に作成しました。
ためになることが多く記載されていますのでお勧めです。
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