ショック患者は膝周辺をみる!

 今日の治療指針2021年版が発売されましたね。

各領域のエキスパートたちが、診断から治療までを解説してくれています。


今回は『循環血液量減少性ショック』の章を読みました。


ショックは単に血圧低下を意味するのではなく、臓器血流の低下を伴う致死的な症候群とされます。

ただ早期では、内因性のカテコラミンを分泌されることで血圧が保たれていることが多いため、血圧ばかりを見ていてはいけません。


ショックの早期覚知のためには皮膚を見ることが大切です。

皮膚は臓器として重要度が低いため、まず血流が犠牲にされるからです。


そのため本章でも『皮膚の湿潤冷汗、爪下のCRT(Capillary Refilling Time)をみる』と書かれています。


本章には記載がありませんでしたが、皮膚の末梢循環不全を見る指標はCRT以外に

mottling scoreと呼ばれるものがあるそうです。知りませんでした。


mottleは『まだら』という意味で、mottling は循環不全に伴う、膝周囲の網状皮斑のことのようです。



膝を中心に、広い範囲に網状皮斑が拡がるほどスコアが高くなり、それに応じて死亡率も上昇します。


敗血症性ショックでICUに入院した患者の中で、6時間以上にわたって膝に網状皮斑が見られた患者はICU死亡率が急上昇するようです。


mottling scoreは非侵襲的で簡便に予後を推定できる所見であり、これからは積極的に活用していきたいと思います。

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