7000人の子供を救った小児心臓外科医の仕事の流儀

 あけましておめでとうございます。

お正月、いかがお過ごしでしょうか。

私は1月1日と2日にお休みをもらえたので、実家でおせち料理を食べてゆっくりするという教科書通りのお正月を過ごしました。


今年最初は

7000人の子の命を救った心臓外科医が教える仕事の流儀

という本を読んで思ったことを書いてみたいと思います。


著者は榊原記念病院副院長の高橋幸宏先生です。

この本には長年、第一線で働いてきたスーパー心臓外科医の高橋先生の仕事に対する熱い思いが書かれているのですが、

私が最も気になったところの感想を書かせていただきます。


市民に対する講演会で

高齢男性から高橋先生に向けてこのような質問があったそうです。

子供の心臓病は神様が与えた試練であり、これを治療することは神様の意思に逆らうのではないでしょうか。』

この質問は今でも高橋先生の心の中に残り続けている質問だそうです。


救急医:先天性心疾患を主に治療している高橋先生にとって、自分の今までやってきた仕事の意義を否定されている感じがしたのだと思います。


私はこの質問に対して強い違和感があると思いました。

私は無宗教なので神様の話を抜いて、この質問を考えると

弱いものは自然淘汰されるべきだ』と言い換えることができると思います。



医療は病気で弱った人に手を差し伸べることでその人を健康に保ちます。

昔に比べたら桁違いに寿命が伸びたのは、この医療が発展してきたからだというのは紛れもない事実だと思います。

人生を送る中で様々な障害を乗り越えることで、寿命を全うするわけですが、なぜその障害が先天性心疾患だと乗り越えてはいけないのでしょうか


この高齢男性は今まで医療機関を受診したことがないのでしょうか。受診したことがあるのであれば、なぜこの高齢男性が直面した障害は乗り越えていい障害だったのでしょうか。


人が直面した障害に、乗り越えていい障害とダメな障害があるはずもなく、しかもそれは本人や家族が乗り越えるかどうか決めるのであって、他者がとやかく言うものではないと思いました。



年始から少し熱くなってしまいました。

本年もよろしくお願いします。


7000人の子の命を救った心臓外科医が教える仕事の流儀


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