東京都立墨東病院は重症患者が数多く搬送される有名病院です。
そんな病院で勤務されている宮崎先生の著書、
『救命救急24 最重症例から学ぶ現場の思考』を読んでみました。
宮崎先生は救急科専門医のほか、循環器専門医も取得されているようです。
この本を読んで最も印象に残っているのは初期対応の早さです。
救急要請の段階で重症と判断した場合、
かなりの確率で
Aシース、Vシース、バスキャス、気管挿管
がとんでもないスピードで行われています。
病院到着から5-10分程度でこれらの処置が行われているのです。
おそらく
・宮崎先生が循環器専門医であること
・墨東病院がhybrid ERを導入していること
・最重症の症例だけ本に記載していること
などの理由からそういった処置が可能と推測します。
大腿部のAシースはショック状態の時にA lineとして使うほか、その後にV-A ECMOを確立したり、IABO、IABPを挿入したり、心臓カテーテル検査をするために留置します。
これらの処置を速やかに行うことでしか救えない症例があることも事実ですが、とても侵襲度の高い処置であり、慎重で丁寧な判断や手技が必須です。
このスピード感で処置ができている医療機関はさほど多くないと思われますが、皆さんの病院ではいかがでしょうか。
かの有名な墨東病院に搬送された最重症例が24症例記載されています。
必見です。
★救命救急24★
墨東病院の救命といえば、昔に浜辺祐一先生が書かれた「こちら救命センター」というコラム本が凄く面白かったです。30年前の本ですが、救命医になりたての頃に読んで、今でも読み返します。
返信削除墨東病院にはそんな浜辺イズムが受け継がれてるんでしょうね!
コメントありがとうございます。「こちら救命センター」気になります!読んでみます。
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