今回は久しぶりに医学論文を記事にしたいと思います。
『Accuracy of Physicians’ Electrocardiogram Interpretations A Systematic Review and Meta-analysis』
JAMAに最近掲載された『医師による心電図読影の正確性について』です。
心電図読影についての78本の論文を集めてメタ解析を行っています。
この論文の結論を簡単に言うと、
医師の心電図読影能力は低いです! と言うなんとも悲しいものでした。
心電図読影の正答率は54%(中央値)だったそうです。
習熟度別の正答率はそれぞれ
医学生 42%
レジデント 55.8%
臨床医 68.5%
循環器科医 74.9%
となっています。
またこれらの正答率はトレーニング後に上昇することも示されていますが、
ただその正答率は67%(中央値)!
つまり
トレーニングして少しは正答率が上がるけど、それでも十分な正答率ではないですよね。
と言う結論になっています。
心電図の自動解析は役に立ちますが、今後は人工知能による読影が望まれます。
とのことでした。
なんと情けないことなんでしょうか。医師の仕事・能力について考えさせられました。
人 VS 人工知能の議論は近年尽きませんが、お互いの得意分野を組み合わせて、より良い未来を作っていきたいです。
この論文を原著で読みたい方はこちらからアクセスできます。
『Accuracy of Physicians’ Electrocardiogram Interpretations A Systematic Review and Meta-analysis』
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2771093
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